五輪「ボランティア」問題を解決するには?

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Capitalism or Socialism concept. Street sign pointing to opposite direction. Choose between.

こんにちは、藪内です。

昨日は「クレクレ君」と「アゲアゲ君」の
特徴について説明をしました。

東京五輪の「ボランティア」問題では、
運営に携わっている当事者が「クレクレ君」に
なってしまっているために
こういう問題が起こってしまう…

昨日のメールでは、色んなことを話しましたが
要約するとこんな感じになります。

ただ、じゃあ運営者が
「きちんと交換をすることを学べばいいのでは」
という意見というか反論が出てきそうですが、

実はこれも、簡単な話ではないのです。

そのことを説明するために、
今回はある歴史上の偉人に
搭乗してもらいます。

その人とは、「カール・マルクス」さんです。

あの「資本論」を書いた人、と言った方が
ピンとくるかもしれません。

マルクスについて、
よく誤解されがちなことに
「資本主義を否定して共産主義を礼賛している」
ということがありますが、

本当は、マルクスが説いたのは
「資本主義が進みすぎると革命が起きて
共産主義の社会に変化する」
ということでした。

ちなみにこれも誤解されがちですが、
マルクスは旧ソ連の人間でもなんでもなくて
出身は旧プロイセン、今で言うドイツです。

さて、そんなマルクスが「資本論」で
説いたことの1つに、

「労働の剰余価値説」

というものがあります。

いきなり難しい名前が出てきましたが、
この名前は覚えなくても大丈夫です(笑)

では、この「剰余価値説」とは一体何なのか。

マルクスは、僕たちの給料
(資本論では「賃金」と言われています)は、
3つの中身から構成されていると説きました。

それが、
・労働者が次の一ヶ月働き続けるだけの
体力を維持するためのお金
・労働者階級を再生産するお金
・自分を教育するためのお金
でした。

ちなみに、ここで突然出てくる「労働者」というのは
「資本家」と対になっている考え方です。

ここでは詳しく説明しませんが、
世間一般で使われている意味合いという理解で
問題ありません。

で、上の3つの要素を分かりやすい言葉で
言い換えると、次のようになります。

・仕事を続けるためのリフレッシュ費用
(余暇を過ごすためのお金)
・家庭を養って、子どもを育てるための費用
・資格を取ったりスキルアップするための費用

つまり、これら3つの要素が賃金を構成しているので、
いくら会社の利益が増えても
そのお金は「資本家」が独占することになって
労働者階級には分配されることは(少)ない

ということを、マルクスは説いたのです。

ちなみに言うと、この「剰余価値説」は
一昔前の日本だと特に顕著でした。

それが、いわゆる「年功序列賃金」という仕組みで
あれは、労働者のスキルには関係なく
年齢(勤続年数)が上がっていくと
月給や賞与、年収もほぼ正比例していく、
という仕組みでした。

実はこれは、マルクスが説いたことを
ほぼそのまま反映していて、

仕事をしながら結婚をして、子どもができて…
という、言ってみれば

「一昔前の人生の理想像」

を実現するためには
働き盛り(=子どもの育ち盛り)のときに
教育費や養育費が増えるので
給料が増える………

という仕組みになっていた、というのも
ある側面では事実だったのです。

ただ、今は「どういう人生を送るのがいいのか」
という考え方も色々と増えてきていて、
人それぞれ「理想の人生」も変わってきています。

まあ、これは年功序列賃金が崩れた「から」
価値観が多様化した、という順序で
考えることもできるので、どちらが先かは
また別問題なのですが、

とにもかくにも、マルクスが言いたかったのは
言葉を変えると
「お給料は自分が提供した価値とは関係ない」
ということでした。

つまり、これが本当だとすると、
東京五輪の運営側の人は、恐らく多くが

「自分がどんな価値を提供しているかが分からない」

状態になっているのです。

まあ、別に五輪の件に限らないのですが
ここでは、テーマの関係で
これに話を限定して進めていきます。

これが例えば、これまでの仕事の中で
起業とかに携わって、大きな資金を調達したり
お金を動かす、パートナーに支払う、
という経験を少しでもしていれば

ある程度は、お金を払うことの大切さが
分かるはずです。

というのも、こちらの生き方はいわば
「資本家」的な生き方だからです。

まあ、実際は資本家になったら
増えたお金は無駄に使わずに残しておく
(内部留保を増やしておく)という風に
行動することも事実なので、

別に何らかの起業経験があるからといって
五輪「ボランティア」問題が解決する、
ということでは必ずしもないのですが、

これまで
「自分がどういう仕組みでお金を稼いでいるのか」
ということをよく分からずに、何十年も
仕事をしてきた人は、五輪運営委員会の人には
結構多いんじゃないかな、と思います。

ちなみに、労働の剰余価値説っていうのは
万能な理論ではなくて、あくまで
「一面的な考え方」なので、
これをありとあらゆるケースに当てはめるのは
危険なのですが、

実際には、この考え方で
ある程度説明が付くことだって多いのです。

例えば、大手広告代理店とかで
1年中ほぼ休みなしで仕事をしている、
という状態にあれば、年収は2000万円とか
いくらしいですが、

これも「自分が仕事で提供した価値」というよりは
「激務を経験した体をケアするための費用」
と考えるほうが、妥当かもしれません。
(まあ、現実的にはお金を使う時間がないらしいですが)

また、ネームバリューが強い企業だと、
その看板を借りて仕事をするということは
1人のヘマがブランド自体を傷つけてしまうことだって
あるわけで、そのプレッシャーに耐えるための
お金、とも言うことだって、ある意味では可能なのです。

なので、仕事をしながら
「自分がどうやって価値を提供して
お金を受け取っているのか」
ということをよく分かっていないと、

今回みたいに平気で
「クレクレ君」になり得るのです。

ただ、誤解しないで欲しいのですが
こういう問題は、別に

会社勤めをしているから生じてしまう、
ということではないし、

逆にフリーランスとか起業家だから
問題はない、ということでもありません。

というのも、フリーランスや起業家でも
「どうやって自分が価値を提供して
お金を受け取っているか」が
分かっていない人が多いからです。

というのも、フリーランスや起業家にも
2種類の人間がいて、
1つは「既存の仕組みに乗っかって仕事をしている」人、
もう1つは「新しい仕組みを作る」人です。

既存の仕組みに乗っかっている場合って、
既に「ルール」が(勝手に)決められているので
仕事をしたら、自分でもよく分からないまま
お金を手に入れることができてしまうのです。

まあ、さすがに「起業家」で
こういう人は多くはないと思いますが、

フリーランスでも起業家でも、
誰か(どこか)の下請けになって
仕事をしている場合とかが、
「仕組みに乗っかる側」になります。

なので、これからの時代を生きるためには
仕事の一部分でもいいので、
「自分で価値を作ってお金を受け取る」
ということが、できるほうがいいのです。

いわば、アントレプレナー的な考え方ですが
会社勤めであっても、下請けフリーランスであっても

ほんの少しでもいいので
「自分が主体になってビジネスをする」
という部分を、仕事の中に
盛り込んだほうがいいです。

そうじゃないと、これからも
五輪「オリンピック」のような
問題はなくならないでしょう。

でも別に、これは誰もが
「アントレプレナーを目指さないといけない!」
とか、そういうことを言いたいわけでは
当然ありません。

別に副業でやってもいいし、
何なら、すぐに取り組まなくて
心の片隅にとりあえずは
とどめておく、というのでもいいのです。

だって、必ず取り組まないといけなかったら
僕たちは「労働者」なんて
やってられないですからね(苦笑)

でも、現実的にすぐに変えるのは難しいので
まずは「そういう考え方がある」ということを
理解して欲しいのです。

ちょっと、色々と書いていると
長くなってしまったので

もう少し書きたいことはあるのですが
またそれは次回にします。

それでは、今回はこの辺で。

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