選択肢を増やすよりも大切なこと

オピニオン

こんにちは、藪内です。

前回のメルマガでは、マルクスの
「労働の剰余価値説」を引き合いに出して、

仕事をしている人の多くが
「何に価値があって、
どうやってお金が動いているか
よく分からないまま仕事をしている」

という話をしました。

恐らく、五輪委員会の中にいる
大半の人は、どうやって価値を生み出せばいいか
ということは、皮膚感覚で分かっていないはずです。

逆に、起業して自分で価値を作り出す、
それを提供したことがある人は
感覚的にそういうことが分かるんじゃないかと思います。

ただ、じゃあ「誰でも起業をすればいいのか」
みたいな話になると思いますが、

僕は必ずしも、起業とか独立は
推奨するわけではありません。

まあ、人生のどこかで
本当に小さな経験でもいいので、
自分で起業をすることはやったほうがいいと思いますが
(セミナーをするとか、個展を開くとかでもいいです)

別にそのスタイルでずっと生きていけばいい、
とは思っていません。

世の中では、色々と「起業」や「独立」が
勧められるようになってきているみたいですが、
必ずしもそれに賛成しているわけではないんですね。

というのも、どういう風に仕事をするかって
本質的には大事なことではないからです。

よく(というか定期的に)
自営業や起業家が会社勤めより素晴らしい、
みたいな言説が出てきますが、

僕も自営業で仕事をやっていますが、
そうとは微塵も思っていません。

というのも、前回も少し話しましたが
自営業・起業家であっても、
下請的な仕事をしている人も多くいるからです。

僕だって、独立して仕事はしていますが
主な仕事は、取引先(企業)の下請けの仕事で、
そこに少し、本当に自分主体で取り組んでいる仕事が
組み合わさっている、という状態です。

まあ、日々の生活のため、とか
社員のお給料を払うため(お金を回すため)に
一定の割合でそういう仕事をする、
っていう人は多いと思います。

だから、そういう風に考えてみれば
会社勤めで仕事をしながら、自分で副業をする
っていう状態と、
フリーランスで下請的仕事をしながら
自分が主体の仕事もする、
っていう状態は

図式的にはあまり変わらないのです。

もう一つ言えるのは、
世の中には「起業に向いている」人と
「下請けに向いている」人がいるのも事実です。

起業に向いている人は、
新しいシステム(プラットフォーム)を開発したり
新しい価値を作る(提供する)ことに
長けていますが、

そういうことが苦手な(合わない)人だって
世の中にはいるのです。

それに、例えば家庭を養う必要があるとか、
起業したけれど失敗して
お金の問題を解決する必要がある、
という状態だと、

下手に起業や独立をするより
ある程度、既存のシステムを上手く利用して
仕事をしたほうが「上手く回る」のは事実です。

だから、表面的なスタイルが違うことを
そのまま本質的な違いに繋げることはズレていますし、
むしろ危険な考え方じゃないかと思っています。

そもそも、仕事をする人だって、
色んな思いを持って仕事をしているはずです。

本当に世の中を良くしようと思って
(起業とか会社勤めとか関係なく)
仕事に全人生をかける人だっていますし、

とりあえず生活のためにお金を稼ぐ、
って考えて仕事をしたい人だって
絶対にいると思うのです。

あるいは、趣味に打ち込みたいから
仕事は仕事と割り切って取り組む、
って人もいます。

まあ、そういう色んな背景を持った人が
入り交じって生きている場が、
いわゆる「社会」という場なのです。

ただ、どんな風に仕事をするかにしても、
ある程度色んな考え方に触れつつ、
「自分に向いているスタイルはどれなのか?」
ってことを模索する必要もあるかと思います。

ちなみに、僕は大学を卒業して半年くらい
会社に勤めていましたが、合わなくて
辞めてしまいました。

なんか、言葉で書くと本当に軽いですが(笑)
当時は結構色々と大変だったのです。

なので、当時の経験もあって
自分には、勤め人は向いていないだろうな
とは思いました。

ただ、環境が違えば当然見えた世界も違ったと思いますし、
本当に素敵な人たちと仕事ができれば
それこそ、どういうスタイルで仕事をするかに
ほとんど違いはないと思います。

(傍から見てて、素敵な仕事をしているなあと思う
勤め人の友人知人は沢山います)

ただ、その上であえて言うなら
「自分で価値を生み出して仕事をする」
経験は、小さくても経験しておいたほうがいいですし
比率がどうであれ、自分の仕事(人生)に
取り入れたほうがいいでしょう。

そういう経験があると、
それ以外の仕事をしていても
別の視点から捉えることができますし、
仕事をすることが楽しくなります。

僕は常々、
「選択肢が増えていく人生にしていこう」
と言っていますが、

前にも言ったと思いますが、
別にこれは、物理的な選択肢だけを
意味しているわけではありません。

というより、物理的な選択肢って
多すぎると迷ってしまうし、
変に執着してしまうから
どちらかと言えば、多すぎないほうがいいのです。
(かといって、少なすぎるのもよくありません)

それよりは、「色んな視点から物事を見る」
力を、これから付けていったほうがいいです。

だって、それをすることができれば
「起業や独立はよくて、会社勤めは悪い」
なって、表面的な二項対立に
惑わされることが、ないからです。

というか、それを言ってしまうと、
マルクスの「労働の剰余価値説」を知ってしまうと
労働者として仕事をすることなんて
バカバカしくてやってられない、ってことに
なってしまいます。

でも、物理的にそんなことしたら
やっていけなくなることだってあるわけです。

だから、そういう考え方を理解した上で
現実世界では別物として、
普通に仕事をするのがいいです。

「こんな考え方もあるんだな」
って風に、少し突き放して理解しておくんですね。
で、その上で少し突き放して仕事をする。

多分、労働の剰余価値説を知らないまま
普通に仕事をしていると
「なんでこんなに仕事をしてるのに
全然給料が増えないんだ!!」
って風に、深刻に考えてしまうと思います。

でも、この考え方を知っていれば
「この働き方だと限界があるし
なんとかしないといけないな」
と、実際に行動するかどうかは置いといて
少し心に余裕を持つことができます。

とまあ、こんな風に
1つの物事を多角的に見ることができるようになる、
そのための勉強も、これからはしていったほうがいいです。

ちなみに、僕はそのために
できるだけ色んな世界を見るようにしています。

今はハンガリーにいますが、
定期的に舞台芸術や音楽を鑑賞しに行ったり
別の国に旅行に行ったりしていますし、
興味のある分野の本はできるだけ読むようにしています。

また、現地にいる日本人や外国人に関係なく
色んな世代やバックグラウンドを持つ人たちと
話をするようにもしています。

人との出逢いで、今まで知らなかった世界を
知ることも多いので、そういう意味では
ものすごく勉強になるというか、
損になることは全くないのです。

その辺りの詳しい話は、
また改めて話そうと思います。

それでは、今回はこの辺で。

ありがとうございました。

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